毎朝、職場に向かうたびに感じる重たい気持ち…。『もう辞めたい』という思いが頭をよぎりつつも、周りの目や生活のことを考えると、踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
仕事を辞めたいと考えることは、決して弱さではありません。それは、自分自身の限界や本当の気持ちに気づいている証です。
転職は人生の大きな転機ですが、その後の生活を支えるためには、傷病手当金や失業手当などの申請をスムーズに行うことが重要です。私もこれまでの転職経験の中で、病気による休職や失業を乗り越えるためにこれらの制度を活用してきました。しかし、実際に申請手続きを進める中で、複雑な書類や制度の違いに戸惑ったことも少なくありません。
7回の転職経験から、私自身が体験した申請の流れや注意点をお伝えし、同じような状況にいる方の助けになる情報をわかりやすく共有します。一歩一歩、一緒に解決していきましょう。

転職を7回して、わかったこと(実体験)
【健康保険について】
・健康保険は、会社をやめたら国民健康保険に加入するか任意継続申請するか選択しなければいけません。
保険料の支払いは、これまでは会社が半分負担して、残りの半分を給料から天引きされていました。
退職後は会社が半分負担してくれませんから今までの金額の約2倍となります(T_T)
⚠️病気や怪我のため退職し、傷病手当金を継続して受け取りたい場合は、国民健康保険ではなく、会社の健康保険証を任意継続(2年間まで可能)しないといけません。
傷病手当金は辞めた会社にいた時の健康保険組合(協会けんぽ)から支給されるものだからです。
【税金について】
・所得税は傷病手当金や失業手当金には課税されません。
・住民税は、前年の1月〜12月の収入から計算され、翌年に回収されるので、会社をやめて収入がゼロでも納付義務があります。
※9月末日で退職した私の場合
第4期分と書かれた住民税の請求書が役所から届きました。住民税は年4回に分けて請求されるそうで、1期分、2期分、3期分、4期分に分かれています。それぞれが何月〜何月分という考え方はないようです。
【国民年金について】
・国民年金は、基本納付義務がありますが、収入が減っていたり無職の間は免除可能です。
市役所(区役所)の窓口に申請に行くと免除の手続きができます。
病気や怪我等で窓口に行けない場合、電話で書類を申請すれば郵送してくれますよ。
【失業手当について】
・失業給付金(失業手当)は雇用保険に加入していた人が受け取れる制度です。
会社員であれば雇用保険には加入していたはずです。
給与明細の控除欄を確認しましょう。

・失業手当をもらえるまで空白の期間が2ヶ月あります。
会社都合で退職した場合はすぐにもらえます。いずれもハローワークでの手続きが必要で、その際、証明顔写真1枚と退職証明書と雇用保険証が必要です。
【傷病手当金について】
・傷病手当金は社会保険に加入している人(会社員)が受け取れる制度です。
⚠️会社を退職してから受診してももらえません。
⚠️国民健康保険の人(個人事業主など)は対象外です。
【失業手当と傷病手当のダブル受給はできません】
・退職後、病気や怪我が治るまでは傷病手当金をもらい、その後は失業手当をもらいながら求職活動という流れになります。
この場合、退職後に失業手当給付延長の手続きをしなければいけません。基本的にハローワークに出向いて手続きとなりますが、出向くことが困難な病気の場合は郵送でも可能です。管轄のハローワークに問い合わせましょう。私は鬱で対面で人と会話する自信がなかったので、体調の良い日に電話で問い合わせ、書類の郵送を依頼しました。
備考:早期に再就職先が決まれば、早期再就職手当がもらえます。就職後タイムカードのコピーなどの書類を提出しなければなりませんので、再就職後実際に振り込まれるまでには1ヶ月ほどかかります。
⚠️早期再就職手当をもらう場合、失業手当を申請して求職活動をして再就職した人が対象です。
失業手当を申請する段階で就職先が決定している人は申請不可です。
傷病手当金を在職中から継続してもらう方法

ここでは、私の退職前〜退職後〜初めて傷病手当金を受け取るまでを時系列で書いていきますね。
心身の疲労が極度に達した時
①8月中旬精神的にも身体的にも疲労がマックスになり、不眠やイライラ、涙が出るなどの症状が出始めました。退職理由を「親の介護」として、直属の上司に9月末日で退職したいと伝え承諾を得ました。
退職前に少しでもゆっくり過ごす時間が欲しかったので、9月に付与される有給休暇を使用してからやめたかったのです。

心療内科を受診

②8月末、メンタル症状が悪化し、9月末日の退職日まで持たない状態となってしまいました。
8月24日、心療内科を受診し「うつ病」と診断され、翌日から休職となりました。
⚠️退職してから受診しても傷病手当金は受け取れません。在職中に受診して休職しましょう。
休職する
③早速会社から、退職届を提出するよう郵便で連絡がきました。
8月末で退職させようとしているような雰囲気が感じ取れましたので、9月末日退職でお願いしていることと、傷病手当金申請用紙を送ってほしいことを、上司にチャットで連絡しました。それに対する返答はありませんでした。
後日、傷病手当金申請用紙が送られてきました。
1枚目と2枚目は本人が記入、3枚目は会社の証明、4枚目は医師の証明です。
会社から届いたものは1枚目から3枚目だけでした。
しかも会社の証明が必要な3枚目には証明も捺印もない状態でした。
不愉快になりましたが、体調が悪かったので、あまり考え込まないように気をつけながら、退職日まで休養していました。

退職日にやったこと
④9月末日に9月30日付の退職届、ユニフォーム、健康保険証などを郵送で送りました。
※その際、健康保険証の写真をスマホに残しました。任意継続に保険証の番号が必要なためです。
健康保険証の任意継続に行きました
⑤すぐに住んでいる都道府県の健康保険組合(以後、協会けんぽと表記)まで任意継続の手続きに行きました。(退職後20日経過するまでに手続きしないといけません)
体調が万全ではないため、不安な気持ちで行きました。
9月末日の退職日時点でまだ傷病手当金は請求できず、わずかな貯金で生活していました。
傷病手当金申請には、8月末の休職〜9月30日の退職日までの給与の支払い状況の証明が必要ですので、10月25日以降から申請にむけて書類を集め始めました。(給与の締め日が私の場合10日なので、9月11日から30日退職するまでの給与は10月10日が締め日となり10月25日に振り込まれたためです。正直、10月はもう社員ではないので退職後すぐに9月30日までの給与を支払ってもらいたかったです😞
いよいよ傷病手当金の申請

⑥書類を集めて申請しました。
・傷病手当金申請用紙は4枚セットです。1枚目と2枚目は本人が記入、3枚目は会社の証明、4枚目は医師の証明です。
3枚目を会社に郵送(正確には返送)し、証明をくださいと書面で伝えました。
ここでは、郵便局のレターパックを使用しました。
急いでいることが伝わるようにという気持ちと、確実に相手方が受け取ったことが私にもわかるようにしたかったのです。
会社に届いているはずの日から1週間経過しても返送がないので、会社に電話を入れました。
電話することは本当に気が進みませんでしたが、仕方ないことでした。
電話を決行した日は受診日で、先生のカウンセリングを受けてメンタルが安定しており、ストレスは最小限で電話できました。
電話を入れて2日後に記入された3枚目の申請用紙がようやく届きました。
4枚セットのうち4枚目(医師の証明用)も会社は送ってきてくれませんでしたので、協会けんぽを検索し、そこからダウンロードして自分でプリントアウトしました。
10月の心療内科受診時に先生から8月末〜9月30日の日付で証明をいただき、協会けんぽに郵送で申請しました。(送付前に電話で確認もしました)
申請から2週間程度で初めての傷病手当金を受け取ることができました。(11月中旬)

退職後の生活費
傷病手当金をいただける11月中旬までは貯金を切り崩すしかなく、それほど貯金のない私には、かなりストレスでした。
ただ、日頃から、収入の8割で暮らす習慣をつけていたことが今回効果的でした。
傷病手当や失業手当はおよそ収入の2/3が支給されます。(税金など天引き前の金額の6割です。なので、そこから住民税や、在職時の約2倍の国民年金と健康保険料を支払います。40歳以上の人は介護保険料も支払う必要があります(T_T))
⚠️傷病手当金は休職前12ヶ月間の給与や賞与などを合計し、12で割った金額の2/3が支給されます。失業保険は退職前6ヶ月間の給与や賞与などを合計し、6で割った金額の2/3が支給されます。
一人ですべてを行うコツと、外部に依頼する方法
会社を辞めたい、もう無理だと考えることは、弱さだけではありません。
私は、そのことを知るまでは、自分を責めてもっと自分が苦しくなりました。
辞めた後の生活や家族の目も気になるので、なかなか踏み出せない気持ち、よくわかります。
でも考えてください。一度きりの人生、そんなに心身を壊す場所で長く働く必要があるのでしょうか?
いちばん大切なのは、自分自身の心と体です。
人によって性格が違うように、ストレスに対する耐性も違います。
自分が辛いと感じたら、今まで頑張ってきた自分を認めてあげませんか?
退職を勧めたいのではなく、人生をマラソンのように考えて欲しいのです。
長く健康に幸せに生きていくために、必要な退職もあるのではないかというのが私の価値観です。
「退職=悪いこと」という価値観を書き換えるチャンスでもあります。
「退職=人生経験」です☺️
私の場合は、なんとか自分で会社や協会けんぽと連絡を取り、無事に傷病手当金を受け取ることができましたが、要所要所で一歩間違えると受け取れなくなる可能性もあります。
まずは、申請の仕方を自分自身で調べてみましょう。
そんな気力がなかったり、時間がないという人は、下にご紹介しているような援助をうける場所がありますので、相談してみることも考えてみてはいかがでしょうか☺️
自力で退職・申請するコツ
・自分で検索して調べる
・わからないことは、協会けんぽやハローワーク、市役所に電話で問い合わせる
・体調に合わせて行動する
・焦らない(期限があるものは注意が必要ですが、早く早くと焦るとミスしたり病状が悪化します)
外部に依頼する方法
・「退職を言い出せない」または「なかなか退職させて切れない」場合、退職代行サービスを利用する
・傷病手当金申請の代行や相談できるサービスを利用する
↓
社会保険給付金アシスト(PR) LINEやメールでも相談可能です🍀
まとめ
転職後に傷病手当金や失業手当を申請することは、新しいスタートを切るための大切な一歩です。
制度の内容や申請手続きに初めは戸惑うことがあるかもしれませんが、一つずつ進めることで生活を支える基盤を整えることができます。
私の経験が、少しでもあなたの参考になれば幸いです。転職や申請手続きを通じて得た教訓は、自分の人生をより良い方向へ進めるための力になります。焦らず、自分に必要なサポートを受けながら、新しい環境へ踏み出していきましょう。

コメント